、と云ふときに、通る國で、今の Kafirstan《カフヒルスタン》 である、地圖で一見すると判明しますが、印度の西北境にある國である、羅好心は、これから、やつて來て、しかも、支那の天子の親近を辱うし、禁衞軍の大將となつたのである、しかも、朱※[#「さんずい+此」、第4水準2−78−36]の亂のときは、其の中軍を指揮して、頗る戰功があつたことが、宋高僧傳に、般若三藏の傳に附帶して、見えて居る、其の肩書も奉天定難功臣開府儀同三司※[#「てへん+僉」、第3水準1−84−94]校太子※[#「譫のつくり」、第3水準1−92−8]事上柱國新平郡王とあつて、朱※[#「さんずい+此」、第4水準2−78−36]の亂に、徳宗皇帝が奉天に蒙塵せられた、其の時に、禁衞軍に將として、奮戰して、回天の事業に貢献したものだから、奉天定難功臣と稱したので、中々振うて居る、遙々と山河萬里の絶域から來て唐の天子に仕へ天子が、危いときは、身命を賭して戰ひ、天子も又これを疑はないで、禁衞軍の大將にするなどは、一は、羅好心なるものゝ誠忠によることであるが、一は、唐の天子が、東方亞細亞の大帝王を以つて自から居り、百王の王を以て
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