付き] kulam icchanti mista_nnam[#stはともに下ドット付き] itare jana_h[#hは下ドット付き]〕||
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(二)[#「(二)」は縦中横]中世印度の諺に云ふてあることだが、婚姻の場合に際し、一家の人々の意見がまちまちになることを叙した詩がある、この詩の意義は、大正の今日我が日本にても隨分適用せられ得べきことゝ思はれるから、古代の詩で、しかも梵語で書いたもので、現代式の文明人には迂濶千萬だと思はるゝこともあらうが、こゝに譯出することにした、まあざつとかうである、
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未婚の乙女は、とかく姿のよきを撰び、母たる人は、財の多からんことを、父たる人は吠陀(ベーダ)の智識の博からんことを希ひ、親族の人々は門地を、あかの他人は食膳の旨からんことを希ふ
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と云ふのである、未婚の乙女子であるから、父母の温き保護の下に生ひ立ちて、深き慈愛の光に青春の氣が溢れて居る、まだ生活とは如何のことであるか、渡世と云ふことは如何ほど苦しいことであるかは知らぬ、米のなる木も知らねば麥の※[#「睹のつくり/火」、
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