わけで、まアせいぜい一通ずつ末長くオツキアイ致しましょう、というような憎らしい返事であった。
この秘密を人にうちあけることができるなら、すべての人々に打ちあけて救いを乞いたいような気持であった。新十郎との再会をねがったのも、救いの力がほしい一念のせいだ。しかし元子は怖い悲しいの思いで、脅迫状も半分目をづぶって走り読みにするほどだから、新十郎の機密を要する問いに答えて手ガカリを与えてくれる役には立たない。
新十郎は元子を慰め、必ずや近く朗報の訪れがあるでしょうと力を与えて、老女杉山に会った。
「手紙とお金の引き換えの方法は?」
「指定の場所も方法もあちらの代人も一通ごとに変っているのです。周信自身が現れたことはなく、代人は時に流し三味線の女だったり、車夫だったりで、二度と同じ者が現れたことはありません」
「脅迫状を読んで、筆者の変化にお気づきではありませんか」
「そんなことがあろうとは思わなかったせいか、ついぞ気づいたことはございません。手紙の文面を頭にたたみこむと直ちに焼きすてることを急ぎも致します」
「脅迫状がだいたい何月何日ごろに到着したか分りませんか」
「それは私の日記に、人
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