るツモリであった。由也は三人とも起きているうちに帰宅したから三人で出迎えに出たが彼は手ブラであった。その後も彼が何か持ちかえった様子はない。
 以上の通りであった。新十郎はテイネイに読んでうなずいて、
「よくお調べでしたね。いろいろ重大なことが、この結果によって語られていますよ」
「どれが重大なことですか」
「ほとんど一ツ残らず。さて、私が調べておいたことを申しあげましょうか。これは向島方面の警察と区役所の戸籍の係りからの返書で、料亭カネ万の女将はヤッコの抱え主の小勝と五親等の縁戚に当っておって、小勝も抱えのヤッコもカネ万とはジッコンにつきあっておりますよ。両者の交誼は現在に至るまでジッコンにして変化を認め得ず。これは警察の調べです」
「それは何を示しているのでしょうか」
 重太郎が思い余ったように訊く。新十郎はニコニコして、
「あんまり重大すぎて、その御自分の推察を心配なさッていらッしゃるのでしょう。申すまでもなく、そこの女将と小勝の家とがジッコンなら、小勝の抱えと恋仲の由也君が他の女とのアイビキに当って、どこよりも小勝に知れ易いカネ万を選ぶでしょうか」
「すると、女将の言葉が当てに
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