に平伏してしまったのは、当然の話でありましたろう。
★
虎之介が新十郎のところへ駈け戻ると、すでに花廼屋もいる。虎之介はもどかしと挨拶ぬきに、
「犯人は駒守。自ら火をかけて死んだのだ。風守は癩病。これによって哀れその母は自害。謎をとくほど哀れの至り。木々彦は逆行性神隠し。よくあることだ。いまにヒョックリ戻ってくるなアッハッハ」
新十郎はニッコリうなずいて、
「まさしく図星です。駒守は自ら別館に火をかけて自決したのです。しかし、もう一人焼死したのは風守ではありません。木々彦でした」
「バカバカしい。そんなら風守はどこへ行ったね。風守が逆行性神隠しなどと、バカな」
「風守ははじめからこの世に存在しない人物ですよ。いつまでも後嗣をきめずにおくことは由々しい問題でありますし、そうこうすると、木々彦を後嗣にすべしというような村人の意見が高まらないとも知れません。そこで英信の母がニンシンしたのに合せて風守の母は架空のニンシンを装う。やがて実の後嗣が生れた際に非常の処置をとって風守を消滅せしめることは、はじめから企まれていたのでしょう。人デンカンと称して覆面せしめることも
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