。加助をよびむかえて働いてもらうことにきまったから、お前たちや修作をオンだしても商売にはなんの差し支えもない。お前たちは今夜のうちにどこへでも立ち去ってしまえ、そして修作はどうした、よんでこいと云いますから、今晩は休んで縁日へ参っておりますと答えますと、そんなら仕方がない、修作は明朝オンだすことにするが、お前たちは今夜のうちにさッさと荷造りして立ち去るがよい。姦夫姦婦が日中立ち去るのは人に笑われて、お前たちのツラの皮でも気がひけよう。明日のヒルから加助が来てくれるから、と、いかにも私たちの居なくなるのを痛くも痒くもないような云い方でした」
「お前は死体をみて土蔵をとびだしてから、どこをどうしていたのだえ」
「なんだか自分が犯人だと思われそうな気がして、居ても立ってもいられません。知ったところへ行くと追手がくるような気がしましたから、ナジミのない洲崎へ行って一晩遊びましたが、大阪の知人をたよって、しばらく身を隠そうと思い、わざと品川へ行って汽車を待っていたのでございます」
「イヤ、御苦労であった。今晩は留置場でゆっくり休むがよい」
「いえ、私は犯人ではございません」
 芳男は狂気のように
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