の仕事はこれによって其の実際を知っていただきたい。
 私は確言するが、真実の文学は今我々の仕事のほかにない。
 諸君は私の此の言い方を愚な宣伝と冷笑してはならない。懐疑それ自身は別である、突きつめるところ、自信なく、且つ自己を主張せんとする因循な衒学的な気取りはもう私に必要でない。我々の時代には飛ぶ矢は常に飛んでいる。身をもってなす仕事には悔なく自分を主張しなければならぬ。雑誌「桜」を読んでくれたまえ。ここに真実の新らしき文学がある。
[#地付き]『時事新報』昭8・5・4〜6



底本:「坂口安吾選集 第十巻エッセイ1」講談社
   1982(昭和57)年8月12日第1刷発行
初出:「時事新報」
   1933(昭和8)年5月4日〜6日号
入力:高田農業高校生産技術科流通経済コース
校正:小林繁雄
2006年9月16日作成
青空文庫作成ファイル:
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