、小説の場合に自伝とか他人の伝記とかいふものがあるとすれば、評論家にとつて、作家論といふものは、小説家が他人の伝記を書くことゝ同じやうなものではあるまいか。
もし、さうだつたら、作家論といふものも、他人をかりて、自分を発見し、とりだすための便宜上の一法であらうと思ふ。たゞ作家の姿を探すといふだけの労作なら、創作集の無駄な序文のやうなものだ。
底本:「坂口安吾全集 03」筑摩書房
1999(平成11)年3月20日初版第1刷発行
底本の親本:「現代文学 第四巻第四号」大観堂
1941(昭和16)年5月28日発行
初出:「現代文学 第四巻第四号」大観堂
1941(昭和16)年5月28日発行
入力:tatsuki
校正:noriko saito
2008年9月16日作成
青空文庫作成ファイル:
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