半平はパチパチ拍手を送った。
「実にえらいね。サルトルさんは。大丈夫はそれでなくてはいけませんねえ。ボクにはとても出来ないね。人を見たら泥棒と思うからね」
 こう半平にひやかされてもサルトルは感じがない。あべこべに満足してニコヤカにうちうなずき、得々とモミ手をしている。
「なんでしたら、アタシの身辺に雲さんでも、ほかの方でもかまいませんが、目附の方をつけておけば御安心ですな。お好きの時日に急襲あそばす。アタシの素振りにヘンテコなところがあれば、ハハア奴め何か企んでるな、とわかる」
「益々えらい! アッパレなスポーツマンシップだなア。握手しましょう」
 半平にさそわれてサルトルはいそいそと握手に応じる。
「交換の場所はどこさ」
 光秀がきいた。
「現場ですな」
 ニッコリうなずいてサルトルは答えた。
「うちあけて申せば、天草商事さんに買っていたゞきたいという山林の中の一地点です。これだけは教えてあげても大丈夫。ザッと六七百万坪のうちの半坪の地点にありますな。そこで問題は人目をさける方法ですが、アタシ個人の取引ですから、石川組の目をだます必要があります。しかし、石川組にさとられずに現場
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