たはギャングじゃないけれど、お金と物品とひきかえる手段において、同一の手口以外の方法がないワケでしょう」
「なるほど」
「いわばボクたちはサルトルさんの強迫状をうけとって、アハハ、いわばですよ。悪くとらないで下さいね。指定の日時に指定の場所へお金を持ってくワケでしょう」
「これは恐れいりましたな。では、こう致しましょう。指定の日時は天草商事さんに一任いたしやすから、お好きの時日に突如としてお越しになっては。アタシの方はアタシひとりの都合ですから、いつでも都合がつけられます。これならば御満足と存じますが」
「ハハア。なるほど。ボクの方から突如として押しかけるか」
「さよう。何百人でいらしてもよろしい。アタシは常に一人でざんす。一人でなくてはアタシの方は不都合ですからな。アタシは天草商事さんを信用致すワケではございませんが、運命を信じております。アヘンのカンとひきかえにアタシのナキガラが穴ボコへ埋められても仕方がない。かくなる上は運命でござんす。アタシひとりの生涯に春はとざされているか、風雲録は一か八かでござんすな。アタシは誰もうらみません。また必要以上の要心もいたしません」
「えらい!」
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