堪らない。
「なア、おい。ウチの社長もアンマリじゃないか。オレだけ、ひとりぽっち箱根へおいてかれちゃ、骨ばなれンなっちまわア」
いっしょに箱根東京間トラックにゆられた仲だから、こうサルトルに訴えたが、ニコヤカに笑みをふくむだけで、とりあわない。
「チェッ。いゝ若いものが、御忠勤づらしてやがら」
才蔵めヤキモチをやいて、ふてくされ、仕方なしに、ひとり明暗荘へ。石川組はタチバナ屋へとひきとった。
カンシャクもちの長範は才蔵の姿の消えるまでがもどかしく、しかし親分の貫禄で、はやる胸をグッとおさえて一風呂あびてくる心労のほどは小人物にはわからない。
「サルトル。キサマ、さっき大きなことを云ったが、オレの欲しいのは材木の売ったり買ったりじゃアないぞ。売ったり買ったりぐらいなら、マーケットのアロハでもできるんだ。手金だけ、もらってこい。それがオレのビジネスだ」
「へえ。アタシはハナから材木なんぞ扱いませんので。材木の話をいたしましたのは、あの場の顔つなぎだけのことで」
サルトルは涼しいものである。ツと立って、長範の耳に口をよせて、何事かボシャ/\/\とさゝやく。
「ふうむ。ふてえ奴だ」
「
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