。驚異的な安値が納得できないかな」
「マア、損はないかも知れないね」
と、天草次郎は気のない返事をした。
「オレは商売になると思うが、光秀の考えはどうだい」
「そうだなア。金庫をあずかるボクとしちゃア、どう返事をしていゝか分らないが、マア、山師とか水商売じみた取引きはやって貰わない方が安心ですね。もっともボクは材木のことは知らないから、この取引きの実際の評価はできませんがね」
「ボクも材木のことは知らないけど、相場よりも安ければ買っていゝわけだね。今後の値下りがなければね。何商品でも、そうだろうねえ。そうじゃないの」
と半平は言葉をついで、
「徳川産業だの豊臣製薬だの藤原工業なんかじゃア工場をたてたがっているんだし、ボクンちも三四ヵ所工場がほしいところだもの、さしあたり、材木のハケ口は足りないぐらいじゃないかしら。製材会社をつくってもいゝや。今のところ石川組程度の輸送能力じゃア、ボクの目の黒いうちは、滞貨はないと思いますねえ。ハッハッハ」
半平の大言壮語は真偽のほどが不得要領そのものである。
「じゃア、当分は芝浦の敷地へ材木をつんでもらうか。才蔵。芝浦の敷地の所番地と地図を書いて
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