たきシアワセに存じあげます。御遷座の上は、ワタクシも東京におりまするから、御用の折は遠慮なく申しつけて下さいますよう。フツツカながら、犬馬の労をいといません」
「ウム。信徒に非ずとはいえ、お前の志のよいところは神意にかのうている。時々遊びにくるがよい」
「ハハッ。ありがたきシアワセに存じ上げ奉ります」
と、サルトルは目的を達し、正宗菊松をつれだして、東京へ帰ることができた。
一方、天草次郎によびよせられた在京の幹部連中、痩せさらばえて額面蒼白、目玉に妖光を放つ社長から神示をうけ、東京へとって返して、数台のトラックを苦面する。
このトラックに幔幕をはり、神具はじめ家財一切つめこみ、信徒が分乗し、合唱奏楽高らかに東海道を走って、東京へのりこむ。
天草商事へ横づけにすると、直ちに社長室を神殿にかざりなして、奏楽合唱礼拝をはじめる。
社員一同を廊下にひれ伏させて、事業一切神の手にうつった旨を申しきかせ、社員は同時に信徒たり、下僕たる旨をも申し渡す。
ズラリとひれ伏した社員の頭上を幣束《へいそく》が風を切って走り、ミコの鈴が駈け去り駈け寄り、合唱がねり歩く。
三羽烏、いずれも蒼ざめ
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