ては。わが社も左り前だが、マニ教探訪記で大いに雑誌をうり、つづいて、社長一行監禁ルポルタージュを連載する。半年もつから、三百万円もうけるのはワケがないでしょう」
「それはワケなくもうけますな。ころんだ以上、タダは起きない社長ですからな。しかしですな。人のフトコロからもうけてくれる分には差支えがないのですが、三百万円損したから社員の給料一年間半額などとね。やりかねませんな」
「なるほど」
 一同ギョッと顔色を変えて、口をつぐんでしまう。
 ほかに策がないから、お体裁に毎日使者を差向けて、毎日むなしく追い返されてくる。
 一週間目に、雲隠才蔵がゲッソリやつれて、蒼ざめて現れた。
 さッそく幹部にとりかこまれて、
「オイ、どうした。君、ひとりか」
「どうした、なんて、落付いてちゃ、いけませんよ。みんな取り殺されてしまうじゃないか。いくらハゲ頭ばッかり残ったって、智恵がないッたら、ありゃしない」
「とんでもないことを言うな。毎日使者を差向けているぞ。今日も一人行ってるはずだ」
「チェッ。毎日使者を差向けて、毎日追い返されてりゃ、世話はねえや。一時間のうちに百万円つくってくれよ。すぐ届けなきゃ、
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