しますか」
「人の病気はよう治しよる。自分の寝小便は治しよらんから不思議であるな。あんまり術がよう利きよるので、薄気味わるうて、かなわんわ。お前の方で尽力して、匆々正宗をひきとるようにしてくれぬと、マニ教の統率が乱れて、まことに迷惑千万である」
「それはお困りのことゝ拝察いたしますが、それでは匆々に追放あそばしてはいかゞで」
「神慮によって定められた身代金であるから、そうは参らぬ。正宗を放逐したいのは山々であるが、彼によって幾重にも迷惑いたしておるから、益々取り立ては厳重であるぞ」
「正宗さんのお部屋はどちらで?」
「一室にカンキン致してある。奴メがオツトメの座へ現れよると、一同の魂をぬきよるので、こまる。守衛をつけてカンキンしても、守衛の魂をぬいて出て来よるので都合が悪いな。やむえず大工をよんで座敷牢をこしらえたが、このために五万円かかっているから、これも天草商事から取り立ててもらわねばならぬぞ。しかし奴メは座敷牢の格子越しに術を施しよるので、まことにどうも扱いに困却しているな」
「それはお困りのことですな。相済みませんが、アタクシに対面させていたゞけませんか」
「さしひかえた方がよ
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