散させた。
彼女は特に長平が好きだというワケではない。長平とてもそうである。長いこと会わずにいても、なんということもない。しかし、会えば愉しい時間をすごすことができて、イヤな気分というものに患わされることが殆どなかった。つまり気質的になんとなくウマが合っていて、会うたびにあたたかい友情がよみがえるが、離れてしまうと思いださずにすむのであった。
せつ子は十九の小娘を嫉妬するイワレをもたなかったが、まったくウンザリした。親友の行跡が、あんまり下らなくて、バカバカしいからである。マジメな顔をして、そんなところへ訪問できるものではない。
今にこッちへ出向くだろうと思っていたが、青木のつたえるところによると、パンパン宿に居るということと、東京に居るということには、京都と東京と同じだけの距離があって、パンパン宿から東京の一地点へ出向くことは、特に京都から出向くことと同じ意味合いになるのだそうである。パンパン宿から一歩もでずに、そのまま京都へひきあげてしまいそうであったが、長平はたしかにそれをやりかねない性癖であった。
せつ子はバカバカしくてやりきれなかったが、長平を訪問することにして、穂積
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