真相」は共産党に偏しているからいけないが、不偏不党、もっぱら中正を旨とするバクロ雑誌があってくれて、大いに暴れてくれると面白いのである。
「真相」の記事は、政界、官界、財界などの裏面については、相当正確だということである。スパイとか情報網がはりめぐらされているのであろう。最もいい加減なのは文壇の記事で、私にはマチガイの元がわかっている。タネの出所が分るのである。つまり文壇などというとるにも足らぬところには、スパイの必要もないし、情報網の必要もない。開けッ放しで、秘密がないのだからである。だから、アベコベに記事がマチガイだらけだという結果になっている。つまりゴシップにすぎない。
 政界、官界、財界などのカラクリにくらべれば、邪教のカラクリなどは無邪気なものだ。底が知れている。
 邪教が世間の問題になるのは、その莫大な利得のせいだが、当人が好んで寄進しているのだから、どうにも仕方がない。新興宗教が悪くて、昔ながらの宗教が良いというのも大いに偏見で、邪教の要素はあらゆる宗教にある。
 宗教は相対ずくのもので、無縁の人間はソッポをむいておればよろしく、天下国家を危くするというような企みでも起さ
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