ンをつけることもある。小僧ッ子とあなどると案外で、ヒョウのような目で突然おそいかかって、メリケンをくらわせたり、バンドをふりまわしたり、警察へアゲられても、仲間のことは一言も喋らず、三四日してニヤニヤと出てくるのがいる。十六七の小さい中学生なのである。
彼らは賭場へのりこむこともある。貸元の賭場ではなくて、車夫だとか、自由労働者とか、本職でもなしズブの素人でもなしという手合の半常習的なレッキとした大人の世界へのりこんで行くのである。
子供とあなどってインチキなことをやると、少年の行動というものはジンソクなもので、居直ったと思うと疾風ジンライ的にバンドを構え、メリケン・サックを閃めかして大人にせまっている。
私は一度だけ、彼らがそんなことをする現場に居合したことがあるが、彼らは私に遠く離れて彼らの仲間と思われぬようにしているようにと注意を与え、細心なイタワリを払ってくれて、仲間になれとか、見張りしてくれとか、そんなことは決して云わなかった。
九州のオッサン組と本ヨタ組は完全に没交渉であったが、私はどちらからも大事にされて、甚だケッコウな身分であった。
九州のオッサン組は年をくっ
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