死体に当たった。
「ばか!」とガヴローシュは言った、「死んだ奴《やつ》をも一度殺してくれるのか。」
第二の弾は彼のすぐ傍の舗石に当たって火花を散らした。第三の弾は彼の籠をくつがえした。
ガヴローシュは[#「ガヴローシュは」は底本では「ガウーローシュは」]そちらをながめて、弾が郊外兵から発射されてるのを認めた。
彼は身を起こし、まっすぐに立ち上がり、髪の毛を風になびかし、両手を腰にあて、射撃してる国民兵の方を見つめ、そして歌った。
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ナンテールではどいつも醜い、
罪はヴォルテール
バレーゾーではどいつも愚か、
罪はルーソー。
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それから彼は籠《かご》を取り上げ、こぼれ落ちた弾薬を一つ残らず拾い集め、なお銃火の方へ進みながら、他の弾薬を略奪しに行った。その時第四の弾がきたが、それもまたそれた。ガヴローシュは[#「ガヴローシュは」は底本では「カヴローシュは」]歌った。
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公証人じゃ俺《おれ》はないんだ、
罪はヴォルテール、
俺は小鳥だ、小さな小鳥、
罪はルーソー。
[#ここで字下げ終わり]
第五の弾がまたそ
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