れた。砲兵は何の命令も受けないのでなお発射を続けていたから、その霰弾《さんだん》をも受けたのである。大胆無謀なファンニコは、霰弾にたおれたひとりだった。彼は大砲すなわち秩序から殺されたのである。
その激しいというよりむしろ狂乱的な攻撃は、アンジョーラを激昂《げっこう》さした。彼は言った。
「ばか野郎! 下らないことに、部下を殺し、俺《おれ》たちに弾薬を使わせやがる。」
アンジョーラは暴動の真の将帥だったが、言葉もそれにふさわしかった。反軍と鎮定軍とは同等の武器で戦ってるのではない。反軍の方は早く力を失いやすいものであって、発射する弾薬にも限りがあり、犠牲にする戦士にも限りがある。一つの弾薬盒《だんやくごう》が空になり、ひとりの戦士がたおれても、もはやそれを補充すべき道はない。しかるに鎮定軍の方には、軍隊が控えて人員には限りがなく、ヴァンセンヌ兵機局が控えていて弾薬には限りがない。鎮定軍には、防寨の人員と同数ほどの連隊があり、防寨の弾薬嚢と同数ほどの兵器廠がある。それゆえ常に一をもって百に当たるの戦いであって、もし革命が突然現われて戦いの天使の炎の剣を秤《はかり》の一方に投ずることで
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