たものは落ちるべきはずだったので、彼はあえて行動したのだった。
 彼が指揮していた一隊も、彼と同じく決意の者どもであって、一実見者の言うところによると、「熱狂者ども」であった。彼の中隊は、詩人ジャン・プルーヴェールを銃殺した中隊で、街路の角《かど》に置かれてる大隊の先頭になっていた。最も意外な時機に、大尉は部下を防寨《ぼうさい》に突進さした。その行動は、戦略よりもむしろ多くほしいままな心からなされたもので、ファンニコの中隊には高価な犠牲をもたらした。街路の三分の二も進まないうちに、防寨からの一斉射撃《いっせいしゃげき》を被った。先頭に立って走っていた最も大胆な四人の兵は、角面堡《かくめんほう》の足下でねらい打ちにされた。そしてこの国民兵の勇敢な一群は、皆豪勇な者らではあったが戦いの粘着力を少しも持っていなかったので、しばらく躊躇《ちゅうちょ》した後、舗石《しきいし》の上に十五の死体を遺棄しながら、退却のやむなきに至った。その躊躇の暇は、暴徒らに再び弾をこめる余裕を与えた。そして避難所たる角に達しないうちに、第二の一斉射撃を受けてまた大なる損害を被った。一時彼らは敵味方の射撃の間にはさま
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