。
「ただ、何ですの?」
「私はもうじきに死ぬ。」
コゼットとマリユスとは震え上がった。
「死ぬ!」とマリユスは叫んだ。
「ええ、しかしそれは何でもありません。」とジャン・ヴァルジャンは言った。
彼は息をつき、ほほえみ、そしてまた言った。
「コゼット、お前は私に話をしていたね。続けておくれ。もっと話しておくれ。お前のかわいい駒鳥《こまどり》が死んだと、それから、さあお前の声を私に聞かしておくれ!」
マリユスは石のようになって、老人をながめていた。
コゼットは張り裂けるような声を上げた。
「お父様、私のお父様! あなたは生きておいでになります。ずっと生きられます、私が生かしてあげます、ねえお父様!」
ジャン・ヴァルジャンはかわいくてたまらないような様子で彼女の方へ頭を上げた。
「そう、私を死なないようにしておくれ。あるいはお前の言うとおりになるかも知れない。お前たちがきた時私は死にかかっていた。ところがお前たちがきたのでそのままになっている。何だか生き返ったような気もする。」
「あなたにはまだ充分力もあり元気もあります。」とマリユスは叫んだ。「そんなふうで死ぬものだと思っていら
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