フランスの偉大と美とは、他の民衆よりも腹に重きを置くことが少ないところにある。フランスは最も平然と自ら腰に麻繩《あさなわ》をまとう。最初に目ざめ、最後に眠る。まっすぐに前進する。実に一つの探求者である。
それはフランスが芸術家だからである。
理想は論理の頂点にほかならない。同様に、美は真なるものの頂にほかならない。芸術家たる民衆は、終始一貫する民衆である。美を愛することは光明を欲することである。それゆえに、ヨーロッパの炬火《たいまつ》は、換言すれば文化の炬火は、まずギリシャによって担《にな》われ、ギリシャはそれをイタリーに伝え、イタリーはそれをフランスに伝えた。光り輝く神聖なる民衆らよ! 彼らは生命のランプを人に伝う[#「彼らは生命のランプを人に伝う」に傍点]。
賛美すべき事には、民衆の詩は民衆の進歩の要素である。文化の量は想像力の量によって測られる。ただし、文化の普及者たる民衆は強健なる民衆でなければならない。コリントはそうである。シバリスはそうでない。柔弱に陥るものは衰微する。愛好者であっても堪能者《たんのうしゃ》であってもいけない。ただ芸術家でなければならない。文化の事
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