スかと思うまに、息を切らしてるガヴローシュが防寨《ぼうさい》の中に飛び込んできて、言った。
「銃をくれ! やってきたぞ。」
防寨の中は電気が流れたかのように振るい立って、銃を手にする音が聞こえた。
「僕の銃をやろうか。」とアンジョーラは浮浪少年に言った。「いや大きいやつがいい。」と彼は答えた。
そして彼はジャヴェルの銃を取った。
ふたりの哨兵《しょうへい》も退いて、ほとんどガヴローシュと同時に戻ってきた。それは街路の先端の哨兵とプティート・トリュアンドリーの見張り兵とであった。プレーシュール小路の見張り兵はその場所に止まっていた。それでみると、橋や市場町の方には敵が寄せてこないらしかった。
赤旗の上に投じてる光の反映で、舗石《しきいし》が少しほのかに見えてるシャンヴルリー街は、靄《もや》の中にぼんやり開いている黒い大きな玄関のように、暴徒らの目にはうつった。
彼らはそれぞれ自分の戦闘位置についた。
アンジョーラ、コンブフェール、クールフェーラック、ボシュエ、ジョリー、バオレル、ガヴローシュ、その他すべてで四十三人の同志は、大きい方の防寨《ぼうさい》の中にひざまずき、砦《とり
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