ッるかどうだ。」
「あけられません。」
「あけないというのか。」
「はいあけません、どうか……。」
 門番が、その言葉を言い終わらないうちに、銃は発射された。弾は頤《あご》の下から頸静脈《けいどうみゃく》を[#「頸静脈《けいどうみゃく》を」はママ]貫いて首の後ろにぬけた。老人は声も立てずにがくりとなった。蝋燭《ろうそく》は下に落ちて消えた。そしてあとに見えるものは、軒窓の縁にもたれてる動かぬ頭と、屋根の方へ上ってゆく少しのほの白い煙ばかりだった。
「このとおりだ!」とル・カブュクは言いながら、舗石《しきいし》の上に銃の床尾をおろした。
 しかしその言葉を言い終わるか終わらないうちに彼は、自分を鷲《わし》づかみにする重い手を肩の上に感じ、また自分に言いかける声を聞いた。
「ひざまずけ。」
 振り向いてみると、アンジョーラの白い冷ややかな顔が前にあった。アンジョーラは手にピストルを持っていた。
 彼は銃の音を聞いてすぐにやってきたのである。
 彼は左手で、ル・カブュクの首筋と上衣とシャツとズボンつりとを一つかみにした。
「ひざまずけ。」と彼はくり返した。
 そして厳然たる様子でこのやせた二
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