轤ヘ暮らしぬ。
わが脣《くちびる》に上る言葉の数々は
既に君の心が応《いら》えたることのみなりき。

ソルボンヌの園こそは牧歌の場所、
われは朝《あした》に夕《ゆうべ》に君を愛しぬ。
かくてぞただ愛に燃ゆる心は、
ラタン街区をして愛情の国とはなしぬ。

おおモーベール広場よ、ドーフィーヌ広場よ!
さわやかな春めける小屋の中、
細けき膝《ひざ》に君が靴足袋《くつした》を引き上ぐる時、
われは屋根裏に輝ける星を見たりき。

われは多くプラトンを読みしもすべて忘れぬ、
マルブランシュもはたラムネーも何かせん、
われは更に多く天国の幸《さち》を感じたりき、
君より受くる一輪の花のうちにこそ。
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([#ここから割り注]訳者注 マルブランシュは十七世紀末の唯神論者、ラムネーは十九世紀初めの神学者[#ここで割り注終わり])

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われは君が意に従い、君はわが意に服しぬ。
夜明けより古き鏡に若き額を映しつつ
シャツのままにて行ききする君を見し、
また君が胸ひもをしめやりし、おお金色の陋屋《ろうおく》よ!

いかにしてか忘れ得べき!
リボンと花と紗《しゃ》と艶衣
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