sつやぎぬ》と
おお曙《あけぼの》と蒼天《あおぞら》とのその時代よ、
愛は楽しき隠語をささやきしその時代よ!
われらの庭はチューリップの一鉢《ひとはち》。
君は裳衣にて窓を隠しぬ。
素焼きの碗《わん》をわれは取り、
瀬戸の皿《さら》を君には与えぬ。
更にまたわれらが興ぜし大なる災い――
焼けし君がマッフ、失《な》くせし首巻き、
または夜食の料にとわれらが売りし
セークスピアの貴《とうと》き肖像よ!
われは乞《こ》い、君は豊かに与えぬ。
君が清き丸き腕《かいな》、われはそと脣《くち》づけぬ。
栗《くり》の実《み》を興がりて食せんためには
二折本のダンテを食卓とはなしぬ。
たのしき陋屋《ろうおく》のうちにてわが脣を
燃ゆる君が脣に始めて触れし時、
髪を乱し頬《ほお》を赤めて君去りし時、
色青ざめてわれはひとり、神を念じぬ。
君記憶すや、数限りなきわれらが幸《さち》を、
またついにはぼろとなりしかの襟巻《えりま》きを。
おおいかに多くの嘆息は、暗きわれらが心より
深き空の彼方《かなた》へと上りゆきたりけるよ!
[#ここで字下げ終わり]
その時、その場所、浮かびくる青春の思い出、
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