Aヴィーナスからそれに生命を与えてもらってそれと結婚した人―神話[#ここで割り注終わり])ある時自分で作った最も拙劣な一つの水口に恋いした。彼は愛の神に願ってそれに生命を与えてもらい、かくてマトロートができたのである。諸君、彼女を見たまえ。チチアーノの情婦のようにクロム鉛の色をした髪の毛を持っている。そして善良な娘だ。うまく戦えることは僕が受け合う。善良な娘はすべて英雄的なところがあるものだ。またユシュルー上さんの方は、一個の古勇士《ふるつわもの》だ。その口髭《くちひげ》を見るがいい。亭主から受け継いだのだ。女驃騎兵《おんなひょうきへい》とも言える。これもまた戦える。このふたりの女だけでも、近郊を脅かすに足りる。諸君、吾人は政府をくつがえすことができる。真珠酸と蟻酸《ぎさん》との間に十五の酸があるのが真実であるとおり、それはまさしく確かなのだ。しかし僕にはどうでもかまわない。僕の親父《おやじ》は、僕をいつも数学がわからないといって軽蔑した。僕は愛と自由とをしか知らないんだ。僕はいい児のグランテールだ。かつて金を持ったことがなく、金にはなれていない、それゆえにかつて金の欠乏を知らないんだ
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