驍スめだ。」
 このヘルクルという語([#ここから割り注]訳者注 Hercle 即ちヘラクレス神の名の一種のつづり[#ここで割り注終わり])はガヴローシュの注意をひいた。彼はあらゆる機会に物を知ろうとしていたし、またこの掲示破棄者に尊敬の念をいだいていた。彼は尋ねた。
「ヘルクル[#「ヘルクル」に傍点]って何のことですか。」
 バオレルは答えた。
「それはラテンで畜生ってことだ。」
 その時バオレルは、黒い髯《ひげ》のある色の青いひとりの青年が彼らの通るのをながめてるのを、ある家の窓に認めた。おそらくABCの友の仲間であったろう。彼はそれに叫んだ。
「早く、弾薬だ! パラ・ベロム([#ここから割り注]戦の用意をしろ[#ここで割り注終わり])。」
「ベロンム([#ここから割り注]好男子[#ここで割り注終わり])! なるほどそうだ。」とガヴローシュは言った。彼は今ではラテン語を了解してるわけである。
 騒々しい一隊が彼らの後ろに従っていた。学生、美術家、エークスのクーグールド派に加盟してる青年、労働者、仲仕などで、棒や銃剣を持っており、ある者はコンブフェールのようにズボンの中にピストルをつ
前へ 次へ
全722ページ中547ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
ユゴー ヴィクトル の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング