A会わねえ。だがかまわねえ、さあおもしれえぞ。みな戦おうじゃねえか、もう圧制はたくさんだ!」
 その時、横を通ってる国民兵のある槍騎兵《そうきへい》の馬が倒れたので、ガヴローシュはピストルを下に置き、その男を起こしてやり、また彼に手伝って馬を起こしてやった。それから彼はまたピストルを拾い上げ、進行を続けた。
 トリニー街まで来ると、すべてが静かでひっそりとしていた。マレーに固有なその平然さは、周囲の広い喧騒《けんそう》の中にあってきわ立っていた。四人の上《かみ》さんたちが、ある家の戸口で話し合っていた。スコットランドには三人組みの魔女がいるが([#ここから割り注]訳者注 セークスピアの戯曲「マクベス」中に出てきて、マクベスが未来国王となることを予言した女たち[#ここで割り注終わり])、パリーには四人組みの上さんがいる。「汝は王たるべし」という言葉は、アルムイールの荒野でマクベスに語られたように、ボードアィエの四辻《よつつじ》で痛ましげにボナパルトに投げつけられたであろう。どちらもほとんど同じ不吉な言葉である。
 しかしトリニー街の上さんたちは、自分らの方のことしか頭に置いていなかった。
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