\日([#ここから割り注]一七九二年[#ここで割り注終わり])のごとき解放の日においても、もはや賤民は存在しない。光に照らされ生長しつつある群集の第一の叫びは、盗賊らをたおせ! ということである。進歩は正直なる男子である。理想と絶対とは物をかすめ取らない。テュイルリー宮殿の財宝の櫃《ひつぎ》は、一八四八年にはだれからまもられていたか。サン・タントアーヌ郭外の屑屋《くずや》どもからではなかったか。ぼろは宝物の前に番をしたのである。徳操はこのぼろをまとった者らを光り輝かした。それらの櫃の中に、ほとんど閉ざされていず間には半ば口を開いてるのもあるそれらの箱の中に、多くの燦爛《さんらん》たる宝石の間に交じって、金剛石を一面にちりばめ上には王位及び摂政の紅玉をつけてる三千万フランの価あるフランスの古い王冠が、はいっていたのである。足に靴《くつ》もはかない彼らは、その王冠の番をしていた。
かくてもはやジャックリーは存しない。巧者らにとっては気の毒の至りである。昔の恐怖も、今はその効果を失ってしまい、今後はもはや政治に利用されることはできないであろう。まっかな幽霊の大撥条《おおばね》はもうこわれて
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