р闥香n本書の著者ユーゴー[#ここで割り注終わり])が、これと同じ目的において書いた作品(死刑囚最後の日[#「死刑囚最後の日」に傍点])のまんなかに、ひとりの盗人を出して隠語を話さした時、世人の驚駭《きょうがい》と喧騒《けんそう》とを惹起《じゃっき》した。「なに! なんだ! 隠語だと! 隠語とはひどい。それは漕刑場《そうけいじょう》や徒刑場や監獄など、社会の最も恐ろしい方面で話す言葉ではないか。云々《うんぬん》、云々。」
 しかし我々は、その種の非難の理由を少しも了解することができなかった。
 その後、一つは人の心の深い観察者であり一つは民衆の大胆なる友であるふたりの力強い作家、バルザックとウーゼーヌ・スューとが、死刑囚最後の日[#「死刑囚最後の日」に傍点]の作者が一八二八年になしたように、悪漢共にその本来の言葉を話さした時、同じような物議が起こった。世人は再び言った。「このいやな訛《なま》りを持ち出して作者は一体我々に何をしようというのか? 隠語とは全くやりきれない。身震いが出るようだ。」
 だれがそれを否定しよう。まさしく隠語は嫌悪《けんお》すべきものである。
 しかし、一つの傷の
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