の上によくなおしてやり、毛布を耳の所までかぶせてやり、それから伝統的な言葉で三度命令をくり返した。
「ねくたばれ。」
 そして彼は灯火《あかり》を吹き消した。
 光がなくなるとすぐに、寝てる三人の子供の上をおおうている金網が妙に震えはじめた。かすかに物のすれ合う音が無数にして、爪《つめ》か歯かで針金を引っかいてるような金属性の音がした。それとともに種々な小さな鋭い叫び声も聞こえた。
 五歳の子供は頭の上にその騒ぎを聞き、恐ろしさにぞっとして、兄を肱《ひじ》でつっついた。しかし兄はガヴローシュが命じたとおりにもう「ねくたばって」いた。で小さい方は恐ろしさにたまらなくなって、息をつめながら低くガヴローシュに声をかけてみた。
「おじさん。」
「何だ?」と眼瞼《まぶた》を閉じたばかりのガヴローシュは言った。
「あれはなに?」
「鼠《ねずみ》だ。」とガヴローシュは答えた。
 そして彼はまた頭を蓆《むしろ》につけてしまった。
 実際その象の身体の中には、無数の鼠が住んでいて、前に述べた生きた黒い汚点はそれで、蝋燭《ろうそく》の光がさしてる間は差し控えていたが、自分らの都であるその洞穴《どうけつ》が
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