を変えた。
「時にね。」
「何だ?」
「この間妙なことがあったよ。まあ俺《おれ》がある市民に会ったと思うがいい。するとその男が俺にお説教と財布とをくれた。俺はそれをポケットに入れた。ところがすぐあとでポケットを探ると、もう何にもねえんだ。」
「お説教だけ残ったんだな。」とガヴローシュは言った。
「だがお前は、」とモンパルナスは言った、「これからどこへ行くんだ。」
 ガヴローシュは引き連れたふたりの子供をさして言った。
「この子供どもを寝かしに行くんだ。」
「どこだ、寝かすのは。」
「俺の家《うち》だ。」
「お前の家って、どこだ。」
「俺の家だ。」
「では家があるのか。」
「うむ、ある。」
「そしてそりゃあどこだ。」
「象の中だ。」とガヴローシュは言った。
 モンパルナスは生来あまり驚かない方ではあったが、声を上げざるを得なかった。
「象の中!」
「そうだ、象の中だ。」とガヴローシュは言った。「せがどった?」
 この終わりの一語もまた、だれもそう書きはしないが、だれでも話してる言葉である。「せがどった」というのは、「それがどうした?」という意味である。
 浮浪少年のその深い見解は、ついに
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