ょうどその日の朝、付属監獄へ護送されて、「審理場の廊下」で右に行く所を左に行ってうまく脱走したことを、かいつまんで話した。
 ガヴローシュはその巧みなやり口に感心した。
「上手なやつだな!」と彼は言った。
 モンパルナスはバベの脱走について二、三の詳しいことをなお言い添えて、最後に言った。
「ところがまだそればかりじゃあねえんだ。」
 ガヴローシュは話を聞きながら、モンパルナスが手に持ってたステッキを取り、そして何とはなしにその上の方を引っ張ってみた。すると刀身が現われた。
「ああ、」と彼はすぐに刀身を納めながら言った、「豪《えら》いやつを隠してるな。」
 モンパルナスは目をまたたいてみせた。
「なるほど、」とガヴローシュは言った、「いぬ[#「いぬ」に傍点]をやっつけるつもりだね。」
「そんなことあわかるもんか。」とモンパルナスは事もなげに答えた。「とにかく一つ持ってる方がいいからな。」
 ガヴローシュはしつこく言った。
「今晩いったい何をするつもりなんだい?」
 モンパルナスはまたまじめな問題に立ち返って、一語一語のみ込むように言った。
「いろんなことだ。」
 そして彼はにわかに話題
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