の下に身を縮めてる乞食娘の方に一瞥《いちべつ》をなげた。「あすこにだってすてきな着物を着てる女が一匹いらあ。」
そしてこんどは雲をながめて叫んだ。
「やられた!」
ふたりの子供は彼のあとに並んで歩いていた。
人は通常パンを黄金のように鉄格子の中に置くものであって、密な鉄格子はパン屋の店を示すものであるが、彼らがそういう一つの窓の前を通りかかった時、ガヴローシュは後ろをふり向いた。
「おい、みんな飯を食ったか。」
「朝から何にも食べません。」と年上の子供が答えた。
「じゃあ親父《おやじ》も親母《おふくろ》もないのか。」とガヴローシュはおごそかに言った。
「いいえ、どっちもありますが、どこにいるかわからないんです。」
「それはわかってるよりわからない方がいいこともある。」と思想家であるガヴローシュは言った。
「もう二時間も歩き回ってるんです。」と年上の方は言い続けた。「町角《まちかど》でさがし物をしてたけれど、わからないんです。」
「あたりまえさ、犬がみんな食ってしまうんだ。」とガヴローシュは言った。
そしてちょっと口をつぐんだ後、彼はまた言った。
「ああ俺たちは産んでくれた者を失
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