政そのものに帰すべきものがあり、王自身に帰すべきものがある。その三つの桁《けた》は各異なった総額を与うるものである。民主権を没収したこと、進歩をして第二義的たらしめたこと、巷《ちまた》の抗議を暴力で抑圧したこと、反乱に対して武力で干渉したこと、騒擾《そうじょう》を武器で鎮圧したこと、トランスノナン街の事件、軍法会議、現実の一国を法律の一国たらしめたこと、三十万の特権者をもって立てられた半端《はんぱ》な政府、それらは王位がなした仕事である。ベルギーの提議を拒絶したこと、アルゼリーをあまりに酷薄に征略し、イギリス人がインドに対して行なったように、文明的手段よりもむしろ多くの野蛮的手段を用いたこと、アブデルカデルに信用をなくしたこと、ブライの事件、ドイッツ町を買収したこと、プリチャールを弁償したこと、それらは国政がなした仕事である。国民的というよりもなおいっそう家族的な政治をしたこと、それは王がなした仕事である。
 かく差し引をなす時には、王の負うところは明らかに減少する。
 彼の大なる過ちは、フランスの名において謙譲だったことである。
 その過ちはどこから来るか?
 それを少しく述べてみよ
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