助けようと思ってる人もそれで破滅だ。ちょうど一時が鳴ったばかりである。待ち伏せは六時にすっかりでき上がるはずだ。それまでには五時間の余裕がある。
なすべき道はただ一つきりなかった。
彼はいい方の服をつけ、絹の襟巻《えりま》きを結び、帽子を取り、ちょうど苔《こけ》の上を跣足《はだし》で歩くように少しも音を立てないで出て行った。
その上幸いにも、ジョンドレットの女房はなお続けて鉄屑《てつくず》の中をかき回していた。
外に出ると彼は、すぐにプティー・バンキエ街の方へ行った。
その街路の中ほどに、ある所はまたげそうな低い壁があって、向こうは荒れ地になっていた。そこを通る時分には、彼はすっかり考え込んでゆっくり足を運んでいた。そして雪のために足音もしなかった。その時突然彼は、すぐ近くに人の話し声を聞いた。ふり返ってみると、街路はひっそりして、人影もなく、まっ昼間であった。しかもはっきり人声が聞こえていた。
彼はふと思いついてそばの壁の上から向こうをのぞいてみた。
果たしてそこには、ふたりの男が壁に背を向け、雪の上にかがんで、低く語り合っていた。
ふたりとも彼の見知らぬ顔だった。ひ
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