く》の内部を見た。

     十二 ルブラン氏の与えし五フランの用途

 一家の様子には前と変わった所はなく、ただ女房と娘たちとが包みの中のものを取り出して、毛の靴下《くつした》やシャツをつけていたばかりだった。新しい二枚の毛布は二つの寝台の上にひろげられていた。
 ジョンドレットは今帰ってきたばかりらしかった。まだ外からはいってきたばかりの荒い息使いをしていた。ふたりの娘は暖炉のそばに床《ゆか》の上にすわって、姉の方は妹の手を結わえてやっていた。女房は暖炉のそばの寝床の上に身を投げ出して驚いたような顔つきをしていた。ジョンドレットは室《へや》の中を大またにあちこち歩き回っていた。彼は異様な目つきをしていた。
 女房は亭主の前におずおずして呆気《あっけ》に取られてるようだったが、やがてこう言った。
「でも本当かね、確かかね。」
「確かだ。もう八年になるんだが、俺《おれ》は見て取ったんだ。奴《やつ》だと見て取った。一目でわかった。だが、お前にはわからなかったのか。」
「ええ。」
「でも俺《おれ》が言ったじゃねえか、注意しろって。全く同じかっこうで、同じ顔つきで、年も大して取ってはいねえ
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