科医バベ、金属および類金属に関し物理的実験を試み、歯を抜き、同業者の手の及ばざる歯根の治療をなす。価、歯一本一フラン五十サンチーム、二本二フラン、三本三フラン五十サンチーム、好機を利用せよ。――(この「好機を利用せよ」というのは、「でき得る限り歯を抜くべし」という意味であった。)彼は妻帯して子供を持っていた。しかし妻も子供らもその後どうなったか自ら知らなかった。ハンケチでも捨てるように彼らを捨ててしまったのである。新聞を読むことができたが、それはその暗黒な社会での一異彩だった。ある日、まだその屋台店のうちに家族をいっしょに引き連れていた頃、メッサジェー紙上で、ある女が牛のような顔をした子を生んだが子供も丈夫にしているということを読んで、彼は叫んだ。「これは金[#「これは金」に傍点]儲《もう》けになる[#「けになる」に傍点]! だが[#「だが」に傍点]俺《おれ》の女房はそんな子供を設けてくれるだけの知恵もねえんだからな[#「の女房はそんな子供を設けてくれるだけの知恵もねえんだからな」に傍点]。」
それから後、彼はすべてをよして「パリーに手をつけ」初めた。これは彼自身の言葉である。
ク
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