に。――それは一つの時事問題に関することだった。すなわち国民軍の砲兵に関することで、ルーヴル宮殿の中庭に据えられた大砲について陸軍大臣と「市民軍」の間に起こった争論に関してだった。学生らはそのことを「評議する」ことになっていた。それだけで既にジルノルマン氏の胸をいっぱいふくれさすには十分だった。
彼はマリユスのことを考えた。マリユスも学生であって、たぶん他の者と同じく、「正午にパンテオンの広場に評議しに」行くであろう。
彼がそういうつらい考えにふけっている時、中尉のテオデュールは平服を着て――平服を着たのは上手なやり方だった――ジルノルマン嬢に用心深く導かれて、そこにはいってきた。槍騎兵《そうきへい》はこんなふうに考えていた。「この頑固親爺《がんこおやじ》も財産をそっくり終身年金に入れたわけでもあるまい。金になるなら時々は人民服を着るのもいい。」
ジルノルマン嬢は高い声で父に言った。
「甥の子のテオデュールです。」
そして低い声で中尉に言った。
「何でも賛成するんですよ。」
そして彼女は室《へや》を出て行った。
中尉はそんなきちょうめんな会見にはあまりなれていなかったので、
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