ルヴァンはひざまずいた。
「あああ! ほんとにたまげてしまった。」
 それから彼は立ち上がって叫んだ。
「ありがたい! マドレーヌさん。」
 ジャン・ヴァルジャンは気絶していたにすぎなかった。外の空気が彼をさましたのである。
 喜悦は恐怖の裏である。フォーシュルヴァンはジャン・ヴァルジャンと同じくらいに我に返るのには骨が折れた。
「死になすったのではなかったんだな! ほんとにあなたは人が悪い。生き返ってきなさるようにどんなにか呼んだんですよ。あなたが目を閉じていなさるのを見て、ああ息がつまったんだなと思いましたよ。私はほんとに気が気でなかった。まったくの気違いになりそうでしたよ。ビセートルの癲狂院《てんきょういん》にでも入れられたかも知れませんよ。あなたが死なれたら、私はどうなると思います? そしてあなたの娘さんは! 果物屋《くだものや》の上さんは訳がわからなくなるでしょう。子供を預けておいて、そして祖父《おじい》さんが死んでしまう。まあなんて話なんでしょう。ほんとになんてことでしょう。ああ、あなたは生きていなさる! ほんとにありがたいことだ。」
「私は寒い。」とジャン・ヴァルジャンは
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