祭壇のわきにある舗石《しきいし》です。」
「窖《あなぐら》をふさいでるあの石でございますか。」
「そう。」
「そういうことをいたすにも、二人いた方が便利でございますよ。」
「男のように強いあのアッサンシオン長老がお前に手伝って下さるでしょう」
「女の方《かた》と男とは別でございます。」
「お前の手助けといっては、ここには女一人きりおりません。だれでもできる限りのことをするよりほかはありません。マビーヨン師は聖ベルナールの四百十七篇を書かれ、メルロヌス・ホルスティウスはその三百六十七篇しか書かれなかったからといって、私はメルロヌス・ホルスティウスを軽蔑しはしません。」
「さようでございますとも。」
「自分自分の力に応じて働くことが尊いのです。修道院は工場ではありません。」
「そして女は男ではございません。私の弟は強い男でございます。」
「それから槓桿《てこ》を一つ用意しておきますように。」
「あのような扉《とびら》に合う鍵《かぎ》といっては槓桿《てこ》のほかにはありません。」
「石には鉄の輪がついています。」
「槓桿をそれに通しましょう。」
「そして石は軸の上に回るようにしてあります。」
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