の妖気《ようき》の中に歯と爪とを持っている。それらに対して白兵戦を演じ、戦闘を開き、しかも間断なき戦闘をなさなければならない。なぜならば、亡霊らと絶えざる戦いをなすことは、定められたる人類の運命の一つだからである。しかしながら影は、その喉《のど》をつかみ難くうち倒し難いものである。
十九世紀のさなかに、フランスに、一修道院があるとすれば、それは日に向かってる梟《ふくろう》の学校に過ぎない。一七八九年と一八三〇年と一八四八年との三度の革命を経た都市の中央に禁慾主義を実行しながら、パリーのうちにローマを建てながら、一修道生活があるとすれば、それは時代錯誤である。普通の時にあっては、時代錯誤を解放させ消滅さするには、それができ上がった年号を呼ばすればそれで足りる。しかしながら今は普通の時ではない。
戦おうではないか。
戦おうではないか、しかしまた敵をよく弁別しようではないか。真理の特性は、決して過度ならずということである。真理は何ら誇張の必要を持っていない。破壊すべきものもあり、また単に光に照らして研究すべきものもある。好意あるまじめなる審査、それはいかに力強いことであるか。光の十分に
前へ
次へ
全571ページ中450ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ユゴー ヴィクトル の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング