ュジャールの英雄[#「アンデュジャールの英雄」に傍点]と呼ばれたこと。サン・キュロット(反短ズボン派――過激共和党)がデスカミザドス[#「デスカミザドス」に傍点](反シャツ派)の名の下に復活して、有爵未亡人らに恐慌をきたさしめたこと。王政が無政府制と綽名《あだな》された進歩に対して障害となったこと。一七八九年の革命の理論が底深く浸潤せんとする途中で、にわかに中断されたこと。フランスの革命思想を親しく見た全欧州の警戒の声が世界中に響き渡っていったこと。総司令官フランス王子と相並んで、後にシャール・アルベールと言われたカリンニャン大侯が、義勇兵として擲弾兵《てきだんへい》の赤い絨毛《じゅうもう》の肩章をつけて、民衆を圧伏せんとする諸国王らの企てに加入したこと。帝国時代の兵士らは再び戦場についたが、八年間の休息の後をうけて既に老衰して元気なく、また白い帽章をつけていたこと。三十年前コプレンツにおいて白旗が打ち振られたように([#ここから割り注]訳者注 革命時代王党の亡命者らが一軍を編成したことを言う[#ここで割り注終わり])三色旗が勇壮なる一群のフランス人によって外国において打ち振られたこと
前へ 次へ
全571ページ中146ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
ユゴー ヴィクトル の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング