。彼の頭は常に満たされていた。そして彼ほど充実してはいないが彼より思慮深かったオリヴィエは、幾度も彼に警告したことがあった。
「用心したまえ。君はあまり自分の力に信頼しすぎてる。がその力は谷川の水みたいなものだ。今日はいっぱいであるかと思うと、明日にも涸《か》れてしまうかも知れない。芸術家は自分の才能をうまく利用しなければいけない。それをむやみに消耗さしてはいけない。君の力に一定の道を作りたまえ。ある習慣、日々一定の時間に仕事をする摂生法、それに馴《な》れるようにしたまえ。そのことが芸術家にとって必要なのは、ちょうど軍隊式の動作や歩調が、戦闘する者にとって必要であるのと同じだ。危機がやってくると――(そして危機はいつでもやってくるものだ)――そういう鉄の鎧《よろい》が魂の没落を防いでくれる。僕はそのことを自分でよく知っている。僕が滅亡しなかったのは、そういう鎧に救われたからだ。」
 しかしクリストフは笑った。そして言った。
「君にはそれがいいかもしれないよ。しかし僕には生きる趣味を失うような危険はない。僕はあまりにりっぱな食欲をもってるのだ。」
 オリヴィエは肩をそびやかした。
「過多
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