りたっていた――そして彼は書き直し、またさらに書き直さなければならなかった。ついに紙の終りまで書いたかと思うと、無瑕《むきず》な紙面に大きなインキの雫《しずく》が落ちかかった。――すると彼は耳を引張られた。わっと泣き出した。しかし紙に汚点がつくので泣くことも許されなかった。――そして、第一行から書取をやり直させられた。一生涯そんなことがつづくのかと思われた。
 ついにはおしまいになった。ジャン・ミシェルは暖炉によりかかって、喜びのあまり震え声で、でき上がったものを読み返した。その間メルキオルは、椅子《いす》の上に反り返り、天井を眺めて、頤《あご》をゆすぶりながら、物知り顔に次の捧呈《ほうてい》文の文体を吟味していた。

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 いと畏《かしこ》き、いと崇高《けだか》き殿下!

 四歳のころからして、音楽は私の幼い仕事の第一のものとなり始めました。私の魂を純なる和声《ハーモニー》へ鼓舞してくださる貴いミューズの神と、いったん交わりを結びますると、すぐさま私はミューズの神を愛するようになりました。そしてミューズの神も、私の愛情に報いてくだされたように思われまする。今私は六
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