、三のあいずで、四にん組はいっせいに、音楽をやりだしました。ろばはひひんとわめきました。犬はわんわんほえたてました。ねこはにゃおんとなきました。おんどりはこけこっこうと、ときをつくりました。とたんに、まどをつきやぶって、一同《いちどう》へやの中へとびこみました、がらん、がらん、がらん、音をたててガラスはこわれました。
どろぼうどもは、びっくりぎょうてん、きゃあとさけび声をあげてとびあがりました。たいへんな怪物《かいぶつ》がとびこんで来た、そうとよりしか考えません。もうすっかりおびえきって、てんでに、あたまをかかえて、そとの森の中へ、にげだして行きました。
そこで、四人組は、ゆうゆうテーブルにつきました。ごちそうは、のこりものでも、がまんすることにして、それでも、これからあと四週間ぐらい断食《だんじき》してもいいといういきおいで、つめこめるだけ、たらふくつめこみました。
三
さて、四人組の楽隊なかまは、おなかができると、あかりをけして、めいめいのうまれつきとすきずきにまかせて、いいぐあいの寝床《ねどこ》をさがして休みました。ろばはそとのつみごえ[#「つみごえ」
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