道成寺(一幕劇)
郡虎彦
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)相《すがた》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)道成寺|和尚《おしょう》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)顧※[#「目+乏」、25−上−1]
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人物
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道成寺|和尚《おしょう》 妙念
僧徒 妙信
僧徒 妙源
僧徒 妙海
誤ち求めて山に入りたる若僧
女鋳鐘師 依志子
三つの相《すがた》に分ち顕《あら》われたる鬼女 清姫
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今は昔、紀ノ国日高郡に道成寺と名づくる山寺ありしと伝うれど、およそ幾許《いくそばく》の年日を距《へだ》つるのころなるや知らず、情景はそのほとり不知の周域にもとむ。
僧徒らの衣形は、誤ち求めて山に入りたる若僧を除き、ことごとく蓬髪《ほうはつ》裸足《はだし》にして僧衣|汚《よご》れ黒みたれど、醜汚の観を与うるに遠きを分とす。
全曲にわたり動白はすべて誇張を
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