らせるベルが聞えました。みんなが家へ帰る時間です。ローリイは、
「ぼく、また来てもいい?」
 メグは、にこにこして、
「ええ、おとなしくして、本が好きになれたらね。」
「好きになります。」
「じゃ、いらっしゃい、あみもの教えてあげるわ。スコットランド人は、男でもあみものするのよ。それに、今とても靴下の注文があるんですって。」
 その晩、ベスはローレンス老人のためにピアノをひきましたが、ローリイはそれをカーテンのかげにたたずんで聞きました。ベスのあどけない音楽は、ローリイの気持をしずめてくれ、おじいさんのことが、しみじみとなつかしく思われるのでした。そして、その日の午後のメグの話を思い出しながら、よろこんで犠牲をはらうつもりで、
「ぼくは、空中楼閣なんてすてて、おじいさんが望むだけ、いつまでも、いっしょにいてあげよう。おじいさんは、ぼくだけしか、頼る人がないんだもの。」と、ひとり言をいいました。

          第十四 秘密

 十月にはいると、寒さもきびしくなり、日ざしもみじかくなったので、ジョウは屋根部屋でいそがしい日を送りました。最後のページをおわって、じぶんの名を花文字で書
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